ニュース
長崎・五島列島沖旧日本海軍・潜水艦「伊58」特定プロジェクト水中ロボットによる潜水艦調査を独占生中継~みんなで「伊58」を特定しよう~
2017.08.09
株式会社ドワンゴ
一般社団法人ラ・プロンジェ深海工学会
国立研究開発法人情報通信研究機構
株式会社ドワンゴ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:荒木隆司、以下ドワンゴ)は、一般社団法人ラ・プロンジェ深海工学会(所在地:福岡県北九州市 理事長:浦環/東京大学名誉教授 以下、ラ・プロンジェ深海工学会)、国立研究開発法人情報通信研究機構(所在地:東京都小金井市 理事長:徳田英幸 以下、NICT)と共同で、8月22日(火)より4日間にわたり、長崎県五島列島沖に沈んでいるとされる旧日本海軍・潜水艦「伊58」を視聴者とともに特定調査するプロジェクトを、独占生中継することをお知らせします。
五島列島沖には「伊58」を含め、24隻の潜水艦が眠ると推定
第二次世界大戦後、アメリカ軍によって海没処分となった旧日本海軍の潜水艦24隻が、今も長崎・五島列島沖に眠り続けています。本海域では、2015年に潜水艦の艦影が発見されて以降「伊402」潜水艦のみ特定されていますが、そのほかの潜水艦はいまだ特定に至っていません。ただ、未特定の潜水艦の中に、人間魚雷「回天」を搭載していたことでも知られる「伊58」潜水艦が含まれていることがわかっています。そしてこの「伊58」は、大戦中、広島・長崎に落とされた原爆を運搬したアメリカの重巡洋艦「インディアナポリス」を魚雷で沈めた潜水艦としても知られています。今回、ドワンゴ/ラ・プロンジェ深海工学会/NICTによる共同企画として、水中ロボットによる映像を駆使し「伊58」を視聴者とともに特定するプロジェクトを、独占生中継することが決定しました。ニコニコ生放送では、長崎・五島列島沖で実施されるこの潜水艦調査の模様を、4日間にわたり(※)お届けいたします。
<番組詳細>
- ■タイトル
:みんなで特定しよう!旧日本海軍「伊58」潜水艦 水中ロボによる海底探査を生中継
- ■放送日
:8月22日(火)8:00~8月26日(土)予定 ※悪天候等により、放送開始日時・期間に変更の可能性があります。
- ■視聴URL
<ラ・プロンジェ深海工学会/浦 環氏からのコメント>
海中の映像をリアルタイムで見ることは、これまでは、海中を研究している専門家か自分で潜るダイバー以外ではほとんどできませんでした。
私たちの海没潜水艦調査の水中映像をNICTさんとドワンゴさんとの共同企画で、リアルタイムで広くお見せすることができ、お茶の間の人たちとともに「伊58」や「呂50」を探せることに新しい時代を感じています。
<関連画像>
伊58・外観伊58・艦橋部伊58・魚雷発射管室海底探査・水中ロボット探査船・早潮丸「伊58」と推測される海底に沈む潜水艦(ソナー画像)
どうやって海から生中継するの? なぜコメントが船に届くの?
NICTが開発した衛星通信機器を調査船に搭載し、超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS: Wideband InterNetworking engineering test and Demonstration Satellite)を用いて、調査海域である長崎県五島列島沖合の調査船と、NICT鹿島宇宙技術センターとの間で伝送速度10Mbpsの衛星通信回線を構築します。この衛星経由での高速回線を用いることで、水中ロボット映像のライブ配信が可能になるとともに、調査船に乗っている研究者が視聴者のコメントを閲覧・回答する等の双方向コミュニケーションも可能となります。
なお、今回使用する衛星通信機器は、総務省委託研究「海洋資源調査のための次世代衛星通信技術に関する研究開発」において開発したもので、今回の高速衛星通信回線の構築は、当該研究開発の実証実験の一環として実施します。
※WINDSはNICT及びJAXAが開発し、2008年2月23日に打ち上げられたKa帯による高速衛星通信システムの構築に関する技術実証を目的とした衛星。
<「伊58」特定プロジェクト・海上生中継システム>